露天風呂入る五条
本日の任務も終わり、日もすっかり落ちた夜だ。傑と旅館の露天風呂へ来た。全裸で不特定多数の人間と色々と共有するのが無理すぎてまあ当たり前のように貸し切った。当たり前。まあこんなさびれた宿じゃそうそう他の客と時間も被らないかもしんねーけど。まあ硝子に言っといたし、クソ雑魚任務終えてんだろうも硝子と一足先に入り終えて、……まあ硝子は酒盛りを一足先に始めてそうかもだけど。風呂入ってメシ。
脱衣所で服を脱ぎ傑の見飽きたソレを視界に入れつつ相変わらず顔に似合わねーもん持ってやがると思いつつ、さみさみ早く行こうぜでもあんまり熱ぃの俺苦手、そう?私は熱めが好きだからなぁ、よくのぼせねーな、なんてダベりながらガラッと大浴場への扉を開けた。
「――っ!!?」
正面には湯気が上っており、じんわり温かさが伝わって来た、ところで事件は起きた。俺の目線の先つまり温泉には誰かが浸かっていて、そいつはバシャッと湯を跳ねさせ立ち上がりガバッと俺らを振り返った。呪力からしても紛れもなくだ。考えるまでもなく見えている。なんで居んの。入り終わってる筈だろ。なんで。
目の前に飛んできた桶は無限に張り付き、カンカラカンと地に落ちた。再度捉えた女体は背中を向いている。くびれが凄い。え、いや、嘘だろ。さっき半身振り返ってたのも、胸見えないように隠してたけど、それで寄ったのか谷間はあった。めっちゃ見た。脳裏に焼き付いたようにの胸に関する情報が頭から離れない。あと隠してたけど呪力の流れで乳首の位置も見えないことは無かった。乳首は見てないけど。今見えてるまっさらな背中、背骨の間のくぼみ、くびれ、骨盤、丸い尻、バシャッとがお湯に浸かった。濁り湯で下半身が封じられた。しかし上げられている髪の後れ毛が少し張り付いているうなじ。さっき見えた魅惑の張りのあって触り心地良さそうな胸が未だ脳内の大半を占めている。
「っな、なんで、」
「え? 知らなかったのかい? 混浴だよ」
「えっ、え?」
え。そうだったっけ?
隣の傑を見ればいいのにから目が離せない。隣の傑は前髪を湯気で湿らせてフルチンを引っ提げてるんだろう。そういや、ねえ、俺もフルチンじゃない? 見られた???
「悟が貸し切ったの、時間伝えておいたよね?」
「え、え、」
「それとも一緒に入りたかった? まあいいや、一緒に浸かろうか?」
「え?」
いいの?
何言ってんだコイツな傑がタオルで股間を隠しながら、の方へ歩いていく。俺は未だにフルチン堂々とぶら下げてた。そうかその手があったか。ハッとして俺も股間をタオルで隠し、……立ち往生。
いや、どうしろっつーんだよ。逆になんで傑はあんな普通に近寄ってってんの。堂々としすぎてて誰がおかしいのか分かんなくなってくんだけど。傑がああ言ってんだから世間一般それで良いってこと??? え?????
見える傑のバキバキの背中、その先でこちらに背中を向けてるは茹蛸みたいに真っ赤になってる。絶対のぼせんなアイツ。つか傑マジで何してんの?
「お前出とけ。のぼせても運んでやんねえぞ」
「ご、五条。うん、出たい、出たいから、大きいタオル持ってきてほしい……」
「は? めんど。寒いしこれ以上外いんのむり」
「五条は無限あるじゃん!??!」
「ちょっと休みたい気分なんだよ」
「は!? めちゃくちゃ!!!」
「うるせーよ。お前がな」
これで俺にも視姦する権利が与えられた。今直ぐ出ろ即座に出ろと思いはするがそれはそれ。このチャンスを無駄にしてたまるか。
スタスタ大股で歩いて入湯する。は俺らが浸かると、傍に置いてた小さいタオルを取って端の方へとゆっくり移動していた。後ろには俺らがいるもんだから、彼女は温度の高い湯が流れている上方へ行くことしかできない。
「お前そっち行くとマジでダウンするよ。諦めて出た方が良くない?」
「うん。出たいの! ここ、このへんにタオル置いてほしい。貸してください。私そっち向かないで出るから!」
「タオルでどこを隠すつもりなの?」
「……おしりかな? 頭は隠さないよ、大丈夫」
「うなじが一番やらしいのに?」
「横乳ワンチャン期待してる」
「ダメだこいつら、最低だ。高校男児やだこわい」
「冗談だよ。今そこに置きに行くから」
がこれ以上ないほど端で熱すぎんだろう湯に打たれているポジションへ追い詰められると、傑がゆっくりそちらへ近づき始める。ひどくない? しかも後姿を眺めウンウン頷きながら近づいてるからただのエロオヤジでしかねえ。目が上から下まで何度も行き来してやがる。まあ確かに分かるし俺も人の事言えないけど。くびれも肩甲骨もうなじも細い首も華奢な肩も二の腕もなんかもう全部隅から隅まで兎にも角にもエロいよな。あとでどこに滾ったか語り合いながら各々抜き合いしようぜ。早くイったほうがアイスを奢る。傑のせいで色々と駄目な遊びを覚えている俺がいる。……でも傑我慢強いしな。早漏のイメージも無えわ。
俺らは何も考えずにに近付いていて、も波打つお湯にそわそわはわはわしているもんだから、後ろから手を伸ばして俺のものにしたいという欲求の歯止めがいい加減にきかなくなりそうだ。性欲しかねーだろ。お湯がに近付く度熱くなっていくのも興奮を煽ってくるようでクラクラしてくる。ここから手を伸ばしたら、の素肌に手が触れて、肩を掴んでこちらを向かせたら、ちゅーだって出来る。いやちゃんと愛もある。いや別に俺コイツのこと好きじゃねーし。好きだけど。
「私五条さん。今の後ろにいるの」
「私は夏油さん。今君の背中に手を伸ばしているよ」
「ヒーッ! ほんとにやだ! やめて! 硝子助けて~!!!」
「――呼んだか?」
「しょ、しょ、硝子~!!!」
何回聞いたことあっかな、両手の指もないぐらい圧のある硝子の声が響き、俺は固まり、おそらく傑は振り返った。
「しょ、硝子……」
スタスタ硝子が歩いてくる音が聞こえ、俺の視界に入った硝子は浴衣姿だ。片手でタオルを担いでいる。いや、え、そのまま入ってくんのかよ!
「いや、お前なに入ってきてんの! いや~んエッチ!!?」
俺らとの間に立ち塞がる硝子に圧倒されるまま後ずさりするしかないが、俺はふと出来心でいつだか傑に教わった手水鉄砲を飛ばしてみた。何でそんな堂々としてるワケ? 普通透けるよな? 硝子デケェからな。あ、濡れた。傑が隣で口笛を吹いた。
「おいクズ共。残念だったな」
しかしあの謎に絶対的防御力を誇る硝子は浴衣を着崩して見せる。は?
「ズルじゃん」
「その手があったか」傑がポンと手を打ちながら感心している。してる場合じゃねぇだろ。
「何、何が起きてるの?」
「水着。色気もクソもねえタイプの」
「え!?」
「混浴だから基本は水着着用だって。借りれて良かった」
「え!!?」
大混乱しているは、おそらく硝子にタオルでぐるぐる巻にでもされているのだろう。硝子の浴衣の裾が邪魔しての生足の影ですら割とマジで見えない。俺と傑は硝子の背中にお湯を飛ばして遊んでいる。硝子なら反転使えるし風邪も引かねえだろ。
「行こ。。のぼせかけてるよ」
「う、うん」
「硝子浸かってけば? 体冷えただろ」
「お前らのせいでな」
「温めてあげたんだよ」
「ふざけてんな」
「でも硝子、ホントに冷えたんじゃ……。二人が出てよ」
「ここは平和に行こうよ。みんなで温まろう」
傑の言葉を無視して、私も忘れてたし、部屋の風呂入るから平気、ごめんとの手を引いて出てった硝子に傑と顔を見合わせる。悪かったって少ししたら出るよ、と言おうとして、振り返ってこっち見たと目が合って真っ赤な顔超可愛いヤバいマジで勃つと思ってからの記憶がない。
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