1 「はあ」

 帝塚さんに呼び出されたと思えば、潜入捜査を命じる、と一言。ええ、私監視官なのに!?

「和久のところ――三係から引き継ぎで、あなたが適任だろうということよ」
「ははあ」
「日東学院で女生徒が行方不明になる事件が続いていることは知ってるわね? あなたと似たような背格好だそうよ」

 はははあ。そりゃ、色相がきれいな一般人が多数存在している中に執行官を放り込むことできないかもしれないかもしれないけど。潜入捜査ね…教師として犯人確保に動かされるっぽいなあ。監視官って演技力も必要だったの?なんてこった。私先生する自信ない。なんの講義も出来ない気がする。それにピュアピュアな目線に見詰められて頭ぐるぐるにならない自信がない。

「自信ないです」
「好きな執行官を一名、連れて行くことを許可する」
「……じゃあ、征陸さんがいいです…」
「話をつけておくわ」

 ははははあ。でもそれって私の采配で現場してねってことですよね、帝塚さんはその間何されてるんですか?私ひとりぼっち!?

「あの……一名って、少数精鋭みたいな感じですか、もしかして帝塚さん一緒にいらして下さらないんですか」
「事が起きるまで私は周辺警備に当たることになるから、基本的には自分でどうにかしなさい」

 配属されてもう半年でしょう、って、まだ半年の間違いじゃないですか!?えっつらい。しかし帝塚さんに言われればやるしかないという悲しさ。
 明日からよ、と送られてきた資料のバイト数…。視界が潤んできた、泣きそう。色々とありえない数値を示しているんだけどなんなんですか?きっと今頃征陸さんにも届いているだろう、ってそんなわけなかった、征陸さん三係だった、えっじゃあ征陸さんに聞けばよくないですか?

「目を通しておきなさい」

 ダメだった。