「…狡噛さんち、茶色と白黒、それから青だらけに見えます」
「あってる、青だ」
「そうですか」
「…気に障るか」
「そうですね、今日はちょっと」
「悪い、ホロじゃないから消せないんだ。今片づける。お前は布団かぶってもう寝てろ」
「布団をかぶると息がしにくいじゃないですか、嫌なんですよ。片づけてもらうのも、別に寝室だけでいいです」

 複雑な顔をした狡噛さんは私の腕を掴んで前を歩いていく。彼が奥の一部屋の扉を開けた。枕も布団もシーツも白い。狡噛さんは色々な物を棚の中へしまい込んでいく。ペン、プラモデル、ゲーム機、本。大型のものはそもそも置かれていないし、…やっぱりこの人は元々片付けが得意な人じゃない。

「これで平気か」
「お気遣い感謝します」
「明日には布団くらいなら届けさせられる。今日は俺のベッドで我慢してくれ」
「狡噛さんはどこで寝るんですか、家主でしょう」
「リビングのソファで寝るさ、仕事だしな」
「仕事人間ですか」
「今回の件に関しては大分諦めたところがある」
「そうですか」
「ああ。じゃあな、おやすみ」
「――っあ、待って、」
「どうした?」
「…眠るまでここに居てくれませんか」
「……悪かった、そこまでだと思ってなかった。一緒に寝てやる。大丈夫だ」


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