「弥生、志恩ちゃん、秀星のカレー持ってきた!」
「あらちゃん、いらっしゃい」
「昨日作ったの!」
「はい、いい子ね」

 よしよし、と頭を撫でられる。ぐりぐりと擦り付け返す。

「あ、、あんたまた怪我したの。いつも絆創膏はっつけてるわねぇ。今日は顔じゃないだけましか」
「さすがに顔まですらない!」
「ったく。気を付けなさいよ。歯磨きは?ちゃんとした?」
「私は赤ちゃんなの?歯磨きくらいするもん」
「いえね、カレーって、ターメリックで歯が汚れるのよ」
「それは知らなかったかも」
「うどん持ってきたわ」
「あ、あ、一口、一口食べたい…」
「あげるわよ」

 弥生が、うまいこと電気ポットからお湯を出して、うどんをほぐしていく。

「おいしそう」
「朝からカレーうどんって、元気ねえ、あんたたち。朝ごはんは食べなきゃダメよ」
「食べたよ、カレー」
「二重カレーかい」
「珍しい志恩ちゃんの突っ込み!」
「あら、突っ込むのも突っ込まれるのもイイわよ」
「志恩。

 あーん、とそれを一口もらった。おいしい。

「ん~~、おいしい」
「朝も食べたんでしょうよ。始業時間過ぎてるわよ、今日ギノくんでしょ、怒られるんじゃない?」
「うん、戻る」
「データの解析はまだかかってるから、弥生もらっとくわ、って伝えといてちょうだい」
「志恩ちゃん、わざと?」
「ホントよ」

 ほら行った行った、と言わんばかりに分析室を追い出された。

13