「お前、そんなに俺のことが嫌いなのか」
「嫌いですよ。嫌いなのが分かってるのにどこが嫌いなんだと聞かないところから嫌いです。話しかけないでもらえますか。口さえ開かないで行動しないで突っ立ってくれてれば最高の置物ですから」
「つまり、見た目は好きだと。褒められてんのかね」
「その点に関しては認めざるを得ませんからね」
「えらいさっぱりしてるな」
「あなたみたいに自己矛盾してませんから。そんなのはごめんです」



「ギノ、俺かを一係から動かした方がいいと思う。あいつの色相に悪いんじゃないかと気がかりだ」
「気にする必要は無い。は結構、色相管理はしっかりとしている方だ」
「何言ってるんだギノ。色相管理が出来てちゃ執行官になってないだろう。立ち回りは俺の方が向いてるし、どこかへ出してやれないのか」
「俺に言うな。知らん。に嫌われない努力でもしろ」
「努力したって結論は伴わない。それが分かっててやるかよ。きっと俺がどうなったって、あいつは俺の事嫌いだぜ」
「執行官の心的事情など俺の知ったことではない。ただ、業務上ではきちんと接するよう、そのうちには伝えておく」
「そうしてくれ。別に、俺はあいつのこと嫌いじゃないんだが、どうしてこうも嫌われてんのかな」
「案外好きの裏返しだったりするんじゃないか。まあ、監視官としては有難い忠犬で俺は好きだぞ」
「珍しいな、ギノ。俺のことも好きだと言ってくれ」
「お前のことは嫌いだ」

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