二人の制服がお揃い

「ねえ聞いて! 硝子! 私気付いちゃった」

 突撃硝子の部屋!

「五条君と夏油君って制服お揃いなんだね!!」
「ああ。ペアルックな」
「えっ!?!?」
「?」

 お揃いという言葉をペアルックという言葉に置き換えるだけで混乱が生じた。
 検索:ペアルック。
 恋人関係の二人がお揃いで着る同じ服。
 ……!!!!!

「やっぱり二人って付き合ってるの!?」
「あ?」

 そういう、そういうコト……!? 差別は良くない。差別的思考はないつもりだ。でも呪術界隈って物凄い男尊女卑ザ・古臭い伝統な中でそんな、そんなことがあるの!? でももしそうなら同級生に心が女の人が一人増えるつまり友達が一人増えるのでは。仲良くなれそうな気がしてきた。どっちが女なんだろう。どっちものセンもあるか。分からない。聞かなきゃ。五条君には聞きたくない喋りたくない。

「硝子、私二人が付き合ってるのか聞いてくる」
「おう」

 突撃夏油くんの部屋!



 ゴクリと緊張と興奮で唾を飲み込みながら、しかし手元は控えめに。扉をノックする。
「はい」という言葉と共に夏油君が出て来てくれた。

「夏油君」
「え、どうしたの。何か用かい?」

 でっか。背が高い。五条君より横に広い気もする。筋肉が凄い気がする。今度二人の肩幅も測って比べてみたいかもしれない。だって制服。五条君と同じ制服。二人とも同じ制服。上が完全に同じ制服。同じ。同じ!!!

「やっぱりペアルック!!!」
「気でも狂ったのかな?」

 五条君と、付き合ってるんだよね? だからペアルックなんだよね?
 やっぱりね。だから二人ともあんなに距離が近かったんだ。

「待って。みんなそういうことするの早くない?」
「そういうこと? いよいよわけが分からないんだけど……」
「夏油君、五条君とよくくっついてるよね。距離感狂ってるとは思ってたんだけど、カップルでペアルックだったのは知らなかった」
「なんだって?」
「私も硝子とお揃いにしようかな。って硝子そのままだからなんのカスタムも出来ないな……」
「あのね、ちゃん。私と悟は全くそういうのじゃないからね?」

 どこで勘違いしたのか知らないけど、と夏油君は内心ブチギレだろうに笑顔で私に付き合っていないことを諭して来ている。いつにも増して凄まじい笑顔だけど圧を背負ってるので多分ガチギレしてることが分かる。こめかみの神経がきっとヒクヒクしてるんだ。でもペアルックだよ? ペアルック。

「悟が私のカスタムに合わせてきただけだよ。つまり悟の片思いだね」ウッ言ってて吐きそうだなと夏油君が口元を抑えた。
「五条君カワイイとこあったんだね」
「そのうちの制服と同じにしだすかもね」
「スカート履くの? ヤバいね」
「輝く笑顔、ちゃんのそういうとこは嫌いじゃないよ」

 五条君は夏油君が好き。多分夏油君もまんざらじゃない。やっぱり……付き合ってるって……コト!? 覚えた。

「付き合ってないからね」